ハイクオリティの中国地方病学雑誌

若い世代については、H社長の目から見て、能力と働く意欲という点で、どうしてもものたりなさを感じてしまう。

そこで、地元にいる働く意欲のある女性に期待するようになったという。 玄関ドアや網戸の加工組み立てという仕事柄、従来のやり方では女性には難しいものも少なくなかった。
そのため、改善を重ねて、女性でも楽にできる現在の生産ラインを完成させた。 同時に人の能力という点についても、同氏は能力の差を無理に埋めようとはしない。
が広がっている。 当時の設備投資が過剰設備として問題になっているのと同じように、結局は真の能率を問わないままに、ムードだけで機械や人を増やしたツケがまわっていると言える。
これでは真の経営とは言えない。 永遠に右肩上がりの成長が続くならともかく、市場というのは漸増や漸減を繰り返すのが常だ。
人も設備も、いつでもそうした市場の変化に対応できるようにしておく備えが必要だ。 それを忘れて、景気が上向いてきたから設備投資をして人を雇い、景気が悪くなれば機械を遊ばせて人をクビにすればいいというのでは、経営以前の問題だろう。
増産にも、減産にも、度重なるモデルチェンジにも、いかようにでも対応できるだけの生産体制を構築するのが、経営者の務めだ。 共立金属でも、余剰人員や生産余力を常に生み出す努力をしているわけだが、それはもちろんリストラのためではない。
新たな事業を展開するための努力だ。 新規事業というと、一から設備投資をして、新たに人を雇って立ち上げるケースが多い。
それではリスクも高いし、当然経費も余計にかかってしまう。 現在の社員で、現在持っている設備で新規事業を始められるとすれば、せいぜい材料費がかかるくらいだろう。

これはアウトソーシングにもあてはまる。 内製が得か、外注が得かと言えば、もし社内に余力があれば内製のほうが得に決まっている。
もちろんそのためには、常に生産ラインを一から見直して、余力を生み出す努力は欠かせないが、内製を進めたり、新規事業に出るときには、この「余力」のあるなしが大きな差になってくる。 もちろんここでの「余力」が、窓際族や、使っていない設備を指すわけではない。
改善に改善を重ねた結果として生まれてくる人や設備を言う。 かつてO氏は、「人を抜くときは優秀な者を抜け」と言い、女性や加齢「能力が一○の人もいれば、現在は五の人もいます。
無理にどちらかに合わせるのではなく、それぞれのレベルで全力でやってくれれば十分です。 そのうえで、五の人は、一○○%の能力が発揮できるようになったら、もう一つ上の六の仕事を身につけていけばいいのです」。
大切なのは働いている社員みんなが、十分に能力を発揮できる工夫だ。 たとえ一○の能力を持っていても、その能力を半分も活かしていなかったら、五の能力を一○○%活かしている人に劣ってしまう。
こうして社員の能力を引き出す工夫をするとともに、たえず生産ラインを一から見直して、より少ない人数で生産できるように改善を進めている。 中小企業の場合、どうしても設備投資のための資金不足や人材難を経営上のネックと捉える人が多い。
ハンデを嘆く前に、まずは持てる設備や人を一○○%活用する手法を考えるべきだ。 そこに利益を生む鍵も隠れている。

新たな展開もそこで初めて見えてくるというものだ。 同社は現在、生み出した余力を使って、ウッドデッキの生産とインターネットによる販売を手掛ける。
アルミサッシで培った製造ノウハウを木製品に応用しているため、かなりスムーズな展開がなされている。 また、地元企業とのネットワークを通じて、同社のソフトを販売するといった新たなビジネスも生まれ始めている。
それにしても、かつて「世界一」と信じていた日本のモノづくりは、なぜこれほどに低いレベルに落ちてしまったのだろうか。 わかりやすい例をあげれば、建設や米づくりがある。
日本の場合、列島改造の名のもとに、建設や土木事業にふんだんに公共投資が行なわれたため、国中が忙しく動くようになったが、この仕事の進め方に問題があった。 公共事業は、働きと動きをドンブリにして「時間当たりの手間賃はいくら」という、費用対効果を軽最近一○年間、日本の経済はゼロ成長である。
かつての成長は「偽りの成長であった」と世界の国が思い始めている。 実際、日本の企業の九○%は、国際的な競争力を持たず、低い生産性に甘んじている。
現時点で米国と日本の生産性を比べれば、日本は米国の七○%に過ぎず、資本生産性は六○%と、さらに低い数字になっている。 これでは日本の生産性は、世界の先進国のなかで下位に位置すると言われてかつて日本の経済成長は「奇跡」であると、世界中から褒めたたえられた。
私たち日本人の多くも、自分たちほど勤勉に働き、頭のよい民族はいない、と信じていた時期がある。 世界一高い人件費で競争する他のモノづくりについても同様である。

日本の企業は、圧倒的なモノ不足と、安い人件費に支えられて一気に伸びたにすぎない。 そのため、国内の人件費が高くなってくれば、より安い人件費を求めて、これでは日本のモノづくりは、人件費次第という話になるのではあるまいか。
それでも、日本のなかで商売が成り立っていたときはいいものの、世界と競争するためには、モノづくりの仕組みを変えていかないと、生き残りは難しい。 世界のモノサシで見て、「この仕事はいくらでやればいいのか」をはっきりさせたうえで、「世界一高い人件費で、採算をとり、世界と競争する」モノづくりが、今日求められている。
中国や東南アジアに生産拠点を移し生産を続けている。 今後中国や東南アジアの人件費が上がってくれば、こうしたやり方にも限界が訪れる。
私は、中国のある大学で客員教授をしているが、中国を訪れ、中国の人と話をするたびに、中国が進歩していることを実感して、日本のモノづくりの将来に不視する事業となってしまい、「予算は全部使うもの」という考え方で、ムダがムダでなくなってしまった。 そもそも「ムダとは何か」という概念すら薄れてしまったようだ。
その結果、土地を含む住宅関連費用は世界一高くなってしまった。 同様に米づくりについても、徹底した規制と保護政策の結果、農業は世界一高い「米」をつくらざるをえなくなってしまった。
いずれも競争のない世界が生み出した結果である。 三つは、需要の変動が激しい時代である。
商品寿命は短く、量の変動も著しい。 今日売れている商品が、明日はまったく売れなくなるというほどに激変する。
新商品にしても、かつてのように時間をかけて量産するのではなく、一気に立ち上げ、しかし柔軟に量の変化に対応する生産体制が必要になる。 四つは、多様化指向が激しい時代である。

多くの仕様と品揃えが求められる。 同時に新商品開発も頻繁である。
消費者のニーズに応えていくた、どうしても多様化は避けられない。 まさに大ロットの大量生産方式では、売れない在庫を抱えるだけになる。
五つは、多品種化指向が強い時代である。 商品の打ち切りができず、種類が次々と増えていく。
一つの工場で、さまざまなパターンのまさにモノづくりを取り巻く、現代の日本という時代はいったいどういう時代なのだろうか。 一つは、国際競争力が問われる時代である。

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